税金

2010年08月10日

税理士業の本分は、節税対策でも資産形成でもなく、究極的には経営者の良き相談相手となること。これに尽きるのではないと常々思います。

羽振りの良いときは別として、会社を守り、自分の家族を守り
ひいては従業員の雇用(その先にある従業員の家族まで)を守る。役人のように口先三寸で済ませられるのであれば良いのですが、現実問題として、誰にも弱音は見せられずとても孤独な存在です。

そのような経営者の方々にとってみて、何でも気軽に相談できる相手となることに尽きると思うのです。

現実味のある話をする上で、私自身が事務所の経営者として何事も経験をしていなければ真実味のある話が出来ません。事業ローンを借り入れる際の注意点はどの部分か?余剰資金を投資するリスクはどうか?など、経験しなければ分からない部分というのがあります。

経験ということで、今住宅ローンを実行し、家作りにおける問題は何か?という、一生に一度あるかないかという経験を体験中です。

そろそろ総予算に目処も付き、新築にあわせて家電一式を購入しようと物色している最中ふと気付いたことがあるのです。


景気浮揚対策という政策的配慮から、現在様々な補助金や助成金いう名のバラマキが行われています。

エコカー補助金は残念ながら9月一杯で切れますが、今年家を新築された方はサラリーマンであろうと注意が必要です。

まずエコカー補助金

国庫補助金等の総収入金額不算入明細書(付表)を"確定申告"によって提出をしないと課税対象となります。

現実問題として車しか購入されていない方は、一時所得となりますので基礎控除50万円以下となり、申告してもしなくても影響はなし。

続いて新エネルギー導入に際した助成金

一定の太陽光発電装置や高効率熱給湯器を付けた場合、国地方公共団から助成金が出ます。これもエコカー補助金と同じ取扱いと考えるべきでしょうか。

更に住宅エコポイント

上限30万ポイント=30万円もありますので無申告だと
新車と新築の合計だけでも(60万円-50万円)×1/2に対して税金が発生。

くどいようですが更に家電エコポイント

テレビ、冷蔵庫、エアコンが対象となりますが、新築に併せてまとめて買い換えとなると10万ポイント=10万円を優に超えてしまうことも。

総合計を計算したら基礎控除の50万円は超えてしまう方もおられるでしょう。

一時所得の中には、生命保険の一時金なども含まれますので、更に負担が増えることも考えられます。

年末調整で普段完結してしまう方でも、住宅ローン控除を受けるため新築初年度に限って確定申告を行うと思いますので、付表の提出も忘れずに行うようにしましょう。羨ましい限りですが、特に新車と新築を今年同時に行った方、要注意ですよ!!

pet73 at 22:18コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!

2010年07月11日

 参議院選挙において、与党民主党は過半数割れとが確定したようです。(23時現在)さて気になるところは、消費税10%がいつ頃実施されるのか?でしょう。

 衆院では圧倒的多数である民主党を含む与党ですが、参議院の過半数を有していないため、参議院で否決となる。衆議院の再可決に必要な2/3まではないため、独断的な国会運営は行えなくなります。

 そこで消費税

 自民党では党首自ら10%論者であり、与党内では小沢グループと社民党だけが口上だけでは増税反対論です。

 上記のように国会運営について民主自民がそれぞれ妥協しなければならない点を考えれば、与党内の増税論派と自民党が協調路線につくようであれば消費税10%に向けてまっしぐらのように思えます。

 どこに入れても変わらない。当選前の口上と当選後の行動が真逆となる。以前から言われていたことですが、この先税務行政に関してどのような制度設計がなされるのかを注視したいところです。

 不景気ではあるのですが、住宅取得資金の贈与税特例、消費税増税の可能性、現在の低金利状態と、今年もあと半年ですが、住宅購入を考えていた方にとってのターニングポイントとなる年かもしれません。

pet73 at 23:34 この記事をクリップ!

2010年07月08日

相続税対策として保険商品を購入するのが一般的である昨今、先日最高裁においてこれまでの常識を全否定する判決が下されました。

新聞紙上で見たかた方もおられると思いますが内容は簡単にいうと次の通りです。

被相続人を対象とした生命保険契約を契約していました。これを相続人が取得すると当然に相続税の対象となる財産です。

単純な死亡保険金であれば、第1段階として相続人一人につき500万円の非課税枠が認められています。それを超える保険金について、第2段階として相続税の基礎控除額を超えてしまえば相続税が発生します。

今回の訴訟案件となったものは保険商品のうち、主たる商品内容は被相続人が存命中に受け取る年金受給権を、被相続人が取得した場合についてです。

まずは、年金受給権を取得した相続人が一括で年金の支払いを受けた場合にはその全額が相続税の対象として相続税を納めます。

方や、年金受給権を残す形で相続人が被相続人に代わって年金の支給を受けようとする場合、将来受け取ることとなる年金に一定の減額評価を行い相続税の対象として相続税を納めます。

一括で支払いを受ける人、分割で支払いを受ける人とで税額が変わってしまうのは不公平である。だから年金を将来にわたって支払を受けた場合にはその分について所得税を支払いなさいという”慣例”がこれまであったのです。

それ以前の問題として、税法上においては、相続税の対象となる財産については所得税を課さないという大原則があります。今回の判決は、これまでの慣例自体が誤っていたのだから、大原則に基づいて二重課税をしてはいけませんという確定判決が出されました。

本来還付請求は申告期限から1年前までは更正の請求(無条件)、5年前まで遡っては更生の嘆願(お願いなので拒否されることもあり)と、還付請求の時効は5年前までです。

ただし、時効分も含めて還付に応じるべきと野田財務相が7日の会見で明らかにしています。これまで所得税を納めていた方は、所得税のほか還付加算金(今年は年利4.3%ですが平成11年以前は7.3%という、時効の年によっては元本の倍以上になる可能性もあります)が併せて還付されますので、とんだ臨時ボーナスとなりそうです。

だからといって、これからは一括給付を受けずに全額年金で受けた方が節税になるとは限りません。

相続税に関しては、これまでの法定相続分課税方式(相続人全体で税額計算を行うため、各種優遇計算の適用ができました)から、遺産取得課税方式(それぞれが取得した財産に応じて単独で税額計算を行う)への変更、上記年金受給権の評価方法の見直し、基礎控除額の引き下げ等、相続税負担を増額させようという動きがあります。

だいぶ以前に子供手当ての弊害を書きましたが、根拠のある財源が無いバラマキ政策はいつか必ずしっぺ返しを受けます。

高校無料化おおいに結構、消費税増税も低所得者に還付するならおおいに結構と、今さえ良ければ良いという短期的な目線の人が多いような気がします。

確かに中小零細企業や家計においては、年々苦しくなるばかりですが、国の政策が頼りないのであれば尚のこと、個々人で将来を考えるべき時期なのかもしれません。

pet73 at 00:07コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!

2010年07月03日

国庫の財政健全化を旗印に、自民党はもとより民主党でも消費税10%の導入が議論されているようです。

平成元年に旧物品税に変わる形で消費税3%が導入されて以降、消費者の大半を占める給与所得者の平均給与が下降の一途を辿っているのにも関わらず更に増税となると呆れて物が言えません。

一定の所得以下となる世帯を対象に消費税の全額還付を行う案も挙っていますが、子供手当ての例で明らかなように、還付するための事務コスト増を全く考えていないとしか思えません。

仮で世帯年収200万円未満には全額還付という話も出ていますが、200万円を境に得をする人、しない人が出てくるのでは課税の公平という大原則に違反します。更に生活保護受給世帯については、保護費が世帯収入に加味されるかされないのかでも話は変わってきます。

上手く嘘を付けばお金がもらえる・・・このようなケースでは還付金詐欺の問題が必ず出てきます。

先日の新聞紙上で見た記事では、中国籍の老姉妹2名が来日後に即帰化をし生活保護の受給、さらに老姉妹の介護名目で中国籍の親族の方30名超に対しても生活保護の受給開始決定というのがありました。

例えとして悪いかもしれませんが、まさかそんな事はしないだろうという性善説に則ってみても制度を悪用する人というのは少なからず発生します。

そもそも納税者番号制度を導入すれば管理が容易になるような言われ方をしていますが、類似の社会保障番号制度を導入しているアメリカにおいては、年末調整制度というものがなくサラリーマンであっても必ず確定申告をしなければなりません。

我々税理士から見れば、単価は低くとも仕事が増えるよいチャンスのように思えなくもないですが、無意味な仕事はいりません。

現場レベルでは、毎年確定申告時期になると無料相談を行い、主に年金受給者や年末調整を行えなかった給与所得者の方々に対して、無料で申告書の作成相談を行っています。ボランティアで行っている以上、相談に乗れる人数にも制限があり、今後年金受給者が増えることはあっても減ることはない現況を考えれば、上記の消費税還付者に対して更にカバーは出来ません。

税務署の方を持つわけではないのですが、所轄税務署の予算は年々縮減されて、署員の人数は減っているそうです。

税理士が行う無料相談会であぶれてしまった人は、最寄りの税務署へ行って頂くように案内をしていますが、上記のような状況では税務署も対応出来ないのではないでしょうか。

タバコやお酒は、特定税が課された上に消費税が課されています。税金の上に税金を課すものというものは少なくありません。であるならば、特定種目を絞って旧物品税のようなものを復活させた方が管理コストからいっても現実的ではないでしょうか。

今回の消費税増税論議は、明らかに大企業の法人税減税を担保するためのまやかしのようにしか思えません。

当事務所のお客様である中小企業では、消費税増税分が大企業に卸す際に価格転嫁が出来るのか?著名な自動車会社を例に考えれば、これまでも転嫁が出来ず下請けが値引きという形で大半を被っているそうです。肝心の著名な自動車会社では、仕入たコストに対する消費税が輸出免税の特例により還付され、実質的に下請けに支払った金額より更に安い調達コストにより、空前の利益が計上されるとう仕組みです。

販売価格に消費税を預かっているわけではないので消費税の還付を受けることが悪いわけではありません。

消費税の増税がなされれば、下請け企業においては増税分のコスト削減要求が上から間違い無くなされ、泣くのはいつも中小零細企業という立場に義憤を感じるということです。

【例】
200円の(下請けでは売上、元請けでは売上)に対して現行では10円の消費税が掛ります。
これが10%になれば20円の消費税が掛りコスト合計は220円です。
ただし、元請け側では従来通り210円の納入を要求するとします。
元請け側ではこれまで税抜き200円で仕入れてきたものが、結果191円で仕入れることが出来るようになります。
差額9円は誰が負担するのかといえば、当然下請け側です。


大企業に顔を向けるのも良いですが、中小企業に目を向けてくれることを今後の政権与党に期待?というか希望です。

pet73 at 21:21コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!

2010年06月18日

菅新総理の閣議決定において、現状の法人に対する実効税率約40%(中小企業の場合には所得800万円未満までは実効税率は約30%)を25%まで引き下げることを明記したそうです。ただし、実施時期までは盛込まれていません。

上記でまず思うことは、タックスヘイブン税制との兼ね合いでしょうか。

軽課税国にペーパーカンパニーを設立し、そのペーパーカンパニーを主要取引の迂回先にすることで、日本国内の親法人の所得を圧縮して税負担を抑える一方で、方やペーパーカンパーの利益は相当なものとなりますが税負担が少ないことから内部留保が蓄えられる。このような節税スキーム(真っ白ではなく灰色)が広くもてはやされる。

そして当局側がとった手段は、ほとんど実態のないペーパーカンパーに貯め込んだ所得も国内の親会社の所得として見なして税金を課す。これがタックスヘイブン税制の簡単な概要です。

で、肝心のタックスヘイブン税制の対象となる税負担が幾らになるかというとこれまでは25%以下だったわけです。閣議決定で明記された25%という数字と同じですよね。ただし、タックスヘイブン税制の対象となるトリガー税率は、これまでの25%から20%に先日引き下げられました。

思うに国内本社に余剰資金をプールさえて設備投資を促そうという考えは分かります。

ただし、本当に国内投資へ余剰資金が向かうのかは甚だ疑問です。

まず思いつく理由として、外国投資家が良い例として、国内機関投資家が、なぜ大企業の株式を購入するのかに尽きます。値上がり益を期待する売買取引は無論のこと、配当金を狙ってくるわけです。

ひところ、村上ファンドが登場した際に物言う株主がもてはやされて時期がありましたら、これまでプールしてきた留保金に対して、昨日今日株主になった人間が、配当金で放出しろと迫ったのは記憶に新しいところです。

減税によって内部留保をより多く蓄えさせるというのは、大企業ほど研究開発費が膨大となるので奨励されるべきでしょうが、蓄えた余剰資金が国外に流出するようでは全く意味をなしません。


次に思うのは、自民党だけでなく民主党においても消費税10%への増税論議が叫ばれています。消費税の成立以降、減った法人税収入を補填する財源としてあてがわれるている現実を見ると、景気浮揚に繋がるとはとても思えません。

まず行うべきは減価償却制度の見直しによって使った現金が即費用となる方法(結果として法人税負担は減少します)。

それと法人ではなく個人所得税の減税を行うのが第一だと思うのです。

日本企業の大半が中小企業です。そして中小企業の大半が赤字であるのが現実です。赤字であれば減税効果は享受できず、大企業に対して価格転嫁が容易に出来ない消費税の増税分だけが重くのしかかってきます。

税負担の大半を担っている大企業の顔色を伺うのは分かります。しかし、国内の景気浮揚を考えるのであれば、大多数の個人と中小企業を優遇する制度設計がなされない限り働いた方が負けといわれるおかしな世の中になってしまうような気がします。

法人税、所得税など税負担の高かった一昔前の方が景気が良かったのは、最終消費者である個人の所得が一番多かったからです。

所得が多い個人が国内でより多くの消費をし、大中小それぞれの企業が潤い、税負担が高くなるくらいなら個人への給与等へ吐き出して人材投資を行う。そして、人材投資が増えればまた最初の消費サイクルへと戻ります。

霞ヶ関の官僚は自称最高峰の頭脳集団だそうですので、こんな簡単な消費サイクルくらい分かりそうなものなのですが、物価連動や世間相場とかけ離れた給与体系でいる限り、分かりようがないのかもしれません。

pet73 at 22:09コメント(0)トラックバック(0) この記事をクリップ!
記事検索
livedoor プロフィール
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ