個人事業主
2009年12月05日
先月も担当しましたが、通常は20名前後の参加者になるところ今回は会場が大盛況で50名ほどの方が参加されていました。
一日掛けても難しい消費税の実務や概要についての話をたった一時間に要約して説明しなければならなかったので、当日話をさせて頂いたのは、節税が出来るか出来ないか重要となる届出書の論点、そもそも納税義務者となるか否かの判定に重要な課税売上高の論点、簡易を選択された場合や消費税の原則課税に該当する場合にとても重要な経理要件の計3点を中心に進めました。
俗にいう節税は、無駄な支出を除けば、極論をいうと税金を今支払うのか後で支払うのかの違いに集約がされるのですが、消費税、資産税絡みの譲渡所得と相続税、贈与税に関してだけは、合法的に納める税金を減らすことが可能な税目です。
その中で、経常的に発生し得る消費税については、届出書の有無と経理要件でしっかりと対策が取れているか否かで負担する税金が変わってしまうので、税理士から見てもとても怖い税目になるんです。
税理士が納税者から賠償請求を受けるケースでも、この消費税に関する案件が非常に多く、かといって、税目の中では新しい税法に該当するため、税理士の中でも間違われて結果として賠償を受けるようなケースとなってしまいます。
私どもの事務所では、事務所経営的には正直なところ痛いのですが、個人事業者に関しては、経理が一切出来ないような方を除けばゆくゆく自主申告が出来るようご指導をさせて頂いています。
ただし消費税が発生するような方に関しては、残った所得の大小に関わらず、税理士を付けられた方が良いと思います。
何故か?
いい加減な経理をしていると、物やサービスの支払いをしているのに、それに対応する消費税の控除は出来なくなり、結果、預かった消費税を丸々納めなければならないケース。
それと、有利判定を行わえる技量がなければ、合法的に節税が出来る権利を放棄するケース。
少なくとも上記2点で損をされることが考えられるからです。
実際には、消費税だけでなく、所得税しかり、法人税しかり、節税を売りにしている税理士事務所であれば、最も損をさせない形を検討し決算対策を行っていますので、100円単位の節税効果ですら積極的にアピールがなされれば気付きもしますが、プロとして当たり前の作業として全くアピールしないところあります。
考え方にもよりますが、対応できる範囲内であれば経費削減のため自主申告をし、少しでも無理と思われる点があるのであれば決して無駄な経費とはなりません。
自分で出来るのか出来ないのか。
出来ないのであればどれくらいの費用だったら妥当なのか。
粗利でなく、グロスの売上が1千万円を超えてしまっているような事業主の方は、当事務所もそうですが、初回相談は無料とされている事務所に状況を話してみると良いと思います。
2009年09月22日
税金は手間暇を掛けた人ほど優遇される仕組みとなっていますので、これを機に無駄な税金を支払わないように意識改革が行えると幸いです。
青色申告特別控除65万円を受けるために必要なこと(個人事業主)
--------------------------以下転載-------------------------
青色申告特別控除65万円を受けるために必要なこと(個人事業主)
個人事業を始めた場合、法人や給与所得者と大きく異なる点に、条件を満たせば65万円の特別控除を受けることができます。
この特別控除は、必要経費とは別枠で控除することが出来ますので節税メリットはとても大きなものとなります。所得税率換算にして、最低(5%)でも32,500円の節税、最高税率(40%)が適用される方に至っては260,000円の節税効果があります。
青色申告制度は各種特典がありますが、個人事業を始められるのであれば必ず65万円の控除が受けられるようにしたいところです。そこで、今回は65万円の控除を受けるために必要な要件についてご説明をさせて頂きたいと存じます。
申請書の提出方法、適用開始時期の説明はここでは割愛致します。
事業要件について
これから始められる事業内容によっては、どんなに頑張っても65万円の特別控除は受けられず、10万円の控除となってしまう場合があります。ですので、ここでは、どのような事業であれば65万円控除を受ける事が可能なのかをご説明します。
事業所得の起因となる事業(雑所得となるものを除く)
雑所得との違いはどこか?事業の範疇にどこまでが含まれるのか?についてを、まず考えなければなりません。
上記の表現のままでは難しく思えますが、事業と雑所得との基準は明確です。線引きとして、その事業が貴方にとって主たる生業となり得るか否かです。
例えば、サラリーマンの方が副業でネットショップを開いているとします。ショップは盛況で、副業とは呼べない給与収入を上回る売上があり、勤務時間外は休みなくショップ運営に掛りきりな状況だったらどうでしょうか?この例は、明らかに事業所得に該当します。
では同じネットショップでも開店休業状態、売上もほとんど無く、ホームページの更新もほとんど行っていない場合はどうでしょうか?典型的な悪い節税例(もはや脱税)ですが、、事業活動と呼べない状況であるにも関わらず、事業所得と称してネットショップ分は赤字とし、給与所得との損益通算を行って所得税を減らす。このような事が書かれている節税本は要注意です。
上記は副業を例として挙げましたが、その生業から得られる収入しか生活の糧が無い場合はどうでしょう?この場合は、収入の有無に関わらず、反復・継続的に行って事業活動を行っているのでれば事業所得に該当します。
不動産所得の起因となる事業
不動産賃貸業を営む方は所得税の10区分のうち不動産所得として確定申告を行います。土地や建物を仕入れて販売される方については、土地や建物が棚卸商品として、小売業又は卸売業と変わりない事から事業所得として確定申告を行います。
不動産所得で問題となってくるのは、営む賃貸物件の規模によって、事業的規模と、事業的規模以外とに分かれるところです。事業的規模でなければ、他の要件をすべて満たした場合でも青色申告特別控除は10万円のみとなります。
問題の事業的規模とされるの基準は、形式基準として以下の事例が挙げられています。
- 貸し家(借家など)であれば、5棟以上
- 貸室(アパートなど)であれば、10室以上
- 貸し地(駐車場など)であれば、50件(台)以上
- 上記1~3をそれぞれ営む場合には、貸室2室で1棟、貸し地10台で1棟と換算し、5棟以上となるかどうかで判断を行う。
不動産所得で更に混迷するのは、いわゆる月極でなく最近増えてきた時間貸し駐車場業です。事業者自らが管理運営をされるのであれば事業又は雑所得として、時間貸し駐車場業を目的としていても土地のみを賃貸するのであれば不動産所得として確定申告を行います。
山林所得の起因となる事業
残念な事ですが山林業を営む方はあまりおりませんので、ここでは説明を割愛させて頂きます。
書類整備要件
いかに正当な理由であっても税務当局に経費として認めてもらうためには、客観的な信憑書類をきちんと整備しておかなければなりません。
青色申告要件以前に白色申告者であっても、書類の整備は例外なく誰もが行って頂く必要があります。
正規の簿記の原則に従った複式簿記による会計帳簿への記帳要件
初めて65万円の控除を受ける方にとって、最大の難関はこの記帳要件になるかと思います。営む業種によって65万円が10万円になってしまう事はあっても、税理士事務所、会計事務所が関与させて頂く以上は、複式簿記での記帳は至極当たり前のことです。
納税者自らが記帳及び申告を行う際には、先ほど至極当たり前であると申し上げた複式簿記による記帳が、何から手を付けて良いのかが分からず苦痛ともなり得ます。
税理士である私でさえ、初めて簿記の勉強をする際、この複式簿記を理解するのが大変苦痛だった覚えがあります。
元々手書きで行っていた方を除けば、今では比較的安価な会計ソフトがありますので、導入当初から会計ソフトを利用して頂くことをお勧め致します。
ワープロソフトのように信憑書類に基づいて現金の入出金取引などを行って頂ければ、自動的に正規の簿記の原則に従った複式簿記にて帳簿を作成してくれますので、専門的な知識はほとんど無くとも記帳要件を満たすことが可能です。
東京都下町葛飾区の税理士 細谷智康税理士事務所では、簿記の勉強に時間や費用を割かずとも、会計ソフトの使い方、日々の取引の記録方法など将来的にどなたでも自計化が行えるよう相談体制を敷いていますので、遠慮無くご相談頂ければと存じます。